小津安二郎生誕110年だそうで、shinも意識してのっかりまして昨夜は「東京物語」をちゃんと観ました。古い日本の映画はまったく見る気がしないまま50代になり、息子が高校生の頃に小津を見ているのを思い出し、BRUTUSも特集してるし時が来たかと「ちゃんと」観たのです。

まずは、言葉遣いにやられました。みなさんが言うところの「くり返し」や「オウム返し」ではなく、品のある言葉使い。親にも敬語です。こんな時代があったんですね。もしかして小津の演出ですか。
せめて我が家だけでも、こんな言葉使いにならないものだろうか。「尊敬」や「自尊」がなければ無理だろうから「無理」だ。自分の生活に追われて、親をないがしろにしているのは今へつづく始まりであった。これは別として、時代だと思う。

本当に「豊か」に見える。
思い出すのは、母の実家などの田舎に行った小学生の頃。農家なので、台所には山から水を引いているので常に水が流れ出ていて、水音が常に聞こえていた。自分の家よりも古いけれど重厚で広々とした間取り、玄関は基本開けっ放しで前を知り合いが通るたびに、声かけて二言三言会話をして「んじゃ」と終わる。
牛がモーとうなって、ヒグラシが鳴き始め、ぱちぱちと囲炉裏の木がはぜる。
田舎から近郊の街で家を建てた父は羨ましがられていたが、父も実際は田舎が好きなようだった。

toukyo1ss東京物語から60年たって、違う時代へシフトしつつある感が誰にもあると思う。
昔にしがみついているのは、定年を前におだやかにしめくくりたいと思って惰性で動いてる人だけである。変化を嫌う人たちである。利益の構造を壊されたくない人たちである。
ああ、つまらない。

今を過渡期として見ると、この先は明るいと思っています。
過渡期が何年かかるのかはわかりませんが、実際、先が見えている若い人たちが行動をおこしているし、おこそうとしているのを知っているから。
小津の時代にもどれないけれど、価値観のちがう豊かな時代へは行けると思う。先はあるのだよ息子よ。